【「父母の恩重きこと、天の極まりなきが如し」】

急に寒くなってきました(^_^;)

テレビで、「温カツ」なる言葉を知りました。。

如何に体を温めるか、、
ということのようですが、、
くれぐれも風邪を引かないよう気をつけて下さいね。

今回も、山形県の米沢藩主、上杉鷹山について紹介します(^_^)

「素晴らしい松の盆栽が、格安で売り出されております」

医者の易庵(えきあん:米沢藩の藩医)が、
米沢城下で得た耳寄りな話を、鷹山に報告しました。

鷹山は、盆栽が好きなので喜んだが、どうも、深い事情のある逸品らしい。

易庵は、次のように語りました。

「実は、その盆栽の持ち主は、孝行な男なのです。
 母親が、長い間、病気で寝込んでおりまして、
 息子は一人で、看病を続けてきました。
 その姿は、端から見ておりましても、
 りっぱだと思っておりました。
 ところが貧しい家なので、
 次第に母親の薬代が払えなくなってきたのです。
 息子は、看病の合間に働き、自分の食事も切り詰めて、
 何とか薬だけは買い続けています。
 それがもう限界に来ましたので、
 父祖の代から、この家の宝として秘蔵されてきた
 松の盆栽を売り出すことにしたのです。
 実に枝振りのいい松です。
 ところが、いろいろと厳しい今日、
 誰も希望する金額では買ってくれませんでした。
 そこで、息子は、何としても薬代が欲しいので、
 今度は半額にして売り出したというのです。」

聞き終えた鷹山は、こう言ったといわれます。

「母親の薬代のために、父祖の代から大切にしている
 盆栽を手放すと聞いてしまうと、
 とても眺めて楽しむ心境にはなれない。
 しかしながら、その孝行息子が不憫でならない。
 何とか力になってやりたいが、
 何の縁もない者ゆえ、どうしようもない。
 そこで、最初につけた金額で私が盆栽を購入し、
 盆栽そのものは、その息子に末永く貸し与えることにしよう。
 易庵よ、代金を今すぐに渡すから、
 一日も早く母親の薬を購入し、
 心から看病を続けるように伝えてくれ」

ほっこりするエピソードですね。。
こんな話を聞くのも「温カツ」に含めていいのでは(^_^;)

鷹山は、日ごろから、親には大恩があるのだと公言し、
領内に孝行者がいると、その行いを褒めたたえていました。

藩主であった19年間に、
孝行で褒賞を受けた者は、85人以上といわれいます。

私は、これを「恩カツ」と呼びたい(*^_^*)

2600年前、ブッダは
『父母の恩重きこと、天の極まりなきがごとし』
と説かれました。

知恩(恩を知り)、感恩(恩を感じ)、報恩(恩に報いる)
の心が強い人ほど、素晴らしい人、幸せな人なのだ、
と仏教では教えられています。

この世で最も不幸な人は感謝の心のない人です。

忘恩(恩を忘れ)、背恩(恩に背き)、逆恩(恩を仇で返す)
の輩の末路は、哀れ極まりがありません。

言うは易く、行うは難し、ですが、、
共に、少しでも恩を知る努力、恩を感ずる努力、恩に報いる努力
をしてゆきましょう(^_^)

「恩カツ」!

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